思いやりの時代へ――マーク・ベコフ博士と考える動物との共存


The Animals' Agenda をもとに、「アニマル・ウェルビーイング」や、「思いやりのある保全(Compassionate Conservation) 」の考え方を紹介。

人間と動物が共に生きる「思いやりの新時代(Compassionocene)」に向けた

ヒントが詰まった内容です。

Defender Radio インタビュー「マークベコフ博士と思いやりの時代の始まり」(2017年5月15日)翻訳:屋形麻紀子 監修:川上さとえ


「思いやりある保全、感覚意識、人格性」

保全努力は、

殺しではなく思いやりに主導されなければならない

著:マーク・ベコフ

翻訳:井上太一

学際的な新分野として急速に発展している注目の科学分野 である「思いやりある保全(Compassionate Conservation)」に関する、ベコフ氏の記事はこちらです。

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動物の「愛護」とは


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この「かわいがる」「保護する」「大事にする」といった行為や「大切なもの」とする認識は、個人によってその形や捉え方が異なります。これらはあくまで人間が主体となって行うものであり、対象となる動物たちの意思や立場は基本的に含まれていません。つまり、「愛護」という言葉自体が、人間の主観的な視点で成立している概念なのです。

日本で最初に「猟友会」と名乗った団体は、動物学者・飯島魁らによって1892年に結成されたとされています。初代会頭を務めたのは、貴族院議員の大村純雄でした。当初、猟友会は軍や警察の下部組織として機能し、多くの場合、警察署長が猟友会の会長を兼任していました。

マーク・ベコフ氏(コロラド大学ボルダー校 生態学・進化生物学名誉教授)が提唱する「思いやりある保全(Compassionate Conservation)」に関する翻訳記事を、翻訳家・著述家の井上太一氏がWDIにご寄贈くださいました。この記事の翻訳および転載にあたっては、井上氏がベコフ氏ご本人から正式な許可を得ております。

この記事では、人間の居住空間に適応して暮らす野生動物たちの新たな分類、「liminal animal(境界動物)」についてまとめます。

新たな生活形態へ


COVID-19が発生し、諸外国では野生動物や他の動物種、自然環境との関わり方が見直されています。

わたしたち人間が自然動植物やその他の動物に行ている暴力は、

人獣共通感染症や地球温暖化と密接に関わっています。

野生動物の殺害や利用、他の動物種搾取、森林破壊を改めらければ

新たなパンデミックが発生¹すると言われています。

このことから諸外国では、野生動物と自然環境の保護(生態系回復)に関心が寄せられています。

野生動物やその他の動物、自然環境との関わり方をわたしたちは見直す時期に来ていると言われています。

従来の古い考えや人間都合の考えではなく、自然動植物との平和共存を目指して

みなさん一緒に考えて行動しましょう!


「野生動物たちへの理解を深め平和的かかわりを」


¹)動物行動学者・環境問題専門家で、ジェーン・グドール・インスティテュートの設立者、国連ピース・メッセンジャーでもあるジェーン・グドール氏は、気候危機やパンデミック発生はわたしたちが自然環境と動物たちにおこなっている暴力から引き起こされていると言っています。そして「貧困の状況にない私たちは、持続不可能で物欲に支配されたライフスタイルを改めなければなりません」と人々に行動を改めるよう忠告しています。地球温暖化とパンデミックは自然破壊と野生動物を含む動物たちへの暴力が密接にかかわっており、わたしたちが暴力を改め平和的に自然環境や動物たちとかかわることが持続可能なことです。
参考文献 「国連ピース・メッセンジャー ジェーン・グドール博士からのメッセージ『私たち全員が行動を』(UN Chronicle 記事・日本語訳 )」国際連合広報センター、(最終閲覧日:2021年10月14日)。https://www.unic.or.jp/news_press/features_backgrounders/42025/
NATURE AND PANDEMICS WWF、(最終閲覧日:2021年10月14日)。https://www.wwf.org.uk/nature-and-pandemics


文責 WDI代表 岡田友子

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